私たちBESエンジニアリングは、エネルギー供給を担う企業として、環境・社会・ガバナンス(ESG)を経営の核に据え、長期的な企業価値向上を目指します。創業期ならではの未来への強い意志と柔軟な発想で、100年先も社会と共に発展する企業となるべく、サステナビリティ戦略を推進します。
戦略の中核は、ボイラー技術を通じた環境貢献です。排出ガスのクリーン化技術を継承・発展させ、研究開発に注力するとともに、新エネルギー技術にも挑戦し、地球環境保全に取り組みます。社会面では、性別や国籍を問わず多様な人材が活躍できる、公平でインクルーシブな職場環境を構築し、海外人材も積極的に登用します。これにより、社会全体の調和にも貢献したいと考えています。これらの活動を支える基盤として、透明性の高い公正な経営を徹底し、法令遵守と高い倫理観に基づく企業活動を行います。ステークホルダーの皆さまとの建設的な対話を重視し、リスク管理体制を強化することで、社会からの信頼に応え続けます。
私たちは、これらのESGへの取り組みを通じて、エネルギーと社会の持続可能な未来に貢献し、その価値を次の世代へと確かに繋いでいくことをお約束します。
エネルギーは、私たちの生活や産業活動に不可欠な基盤ですが、その供給は常に多くの課題と向き合っています。近年、海洋風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー技術が注目を集めています。これらの技術はクリーンなイメージがある一方で、風力発電では風況の不安定さやメンテナンスの困難性、太陽光発電では広大な設置面積確保に伴う自然景観への影響や、将来的なパネルの大量廃棄とリサイクルといった課題も顕在化しつつあります。特に、地域住民や自治体との合意形成が難航するケースも見受けられます。
このような状況の中、日本のエネルギー事情に目を向けると、2022年時点での発電量のうち約70%を火力発電が占めています。その主要な熱源はLNG(液化天然ガス)や石炭であり、これらを燃料とするボイラーが蒸気を発生させ、電気エネルギーへと変換しています。産業革命以降約200年にわたり、ボイラーは石炭を動力源とする蒸気機関から始まり、繊維機械の駆動など、時代ごとのニーズに応えながら進化を続け、現代では電力供給という形で社会を支える重要な役割を担っています。
一方で、従来の化石燃料を中心としたボイラーシステムは、CO2排出という環境負荷の側面も持っています。しかし、私たちはこの課題から目を背けることなく、ボイラー技術が持つポテンシャルを最大限に活かし、持続可能な社会の実現に貢献する道を探求しています。その一つが、「廃棄物のエネルギー転換」です。これまで焼却処分や埋め立ての対象となっていた産業廃棄物や都市ごみなどを燃料として活用し、ボイラーで燃焼させることで電気や熱エネルギーを生み出すことが可能です。これは、廃棄物の減量化とエネルギーの創出を同時に実現する、まさに「循環型エネルギー」の考え方です。このプロセスでCO2が排出されるとしても、本来廃棄されるはずだったものをエネルギーとして有効活用し、化石燃料の使用量を抑制できるという大きなメリットがあります。さらに、私たちはボイラー自体の高効率化や、バイオマス燃料、将来的には水素やアンモニアといった次世代燃料への対応など、環境負荷を低減するための技術開発にも積極的に取り組んでいます。
国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)は、経済・社会・環境の3つの側面から、より良い未来を築くための世界共通の目標です。私たちボイラーメーカーも、これらの目標達成に貢献すべく、事業活動を通じた取り組みを進めています。例えば、工場を新設する際に廃棄物発電システムを導入することは、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標12「つくる責任 つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」といった複数の目標達成に寄与します。CO2排出という課題に対しては、排出量そのものの削減努力に加え、工場の緑化推進、地域社会と連携した植樹活動や藻場再生への協力など、多角的な環境貢献活動を通じて、総合的な環境負荷の低減を目指します。
50年先、100年先を見据えたとき、真に持続可能なエネルギーシステムとはどのようなものでしょうか。私たちは、新エネルギーが持つ大きな可能性を認識しつつも、それらが抱える課題にも真摯に向き合う必要があると考えます。そして、長い歴史の中で培われてきたボイラー技術を、現代そして未来のニーズに合わせて進化させ、最適化していくことこそが、私たちの使命であると確信しています。廃棄物という「未利用の資源」に光を当て、それをエネルギーとして活用することは、社会全体のエネルギー効率を高め、環境負荷を低減する上で極めて有効な手段です。捉え方を変え、新たな技術を取り入れることで、企業活動はより持続可能な形へと進化できるはずです。
私たちはこれからも、ボイラー技術を通じて、お客様と共に、そして社会と共に、循環型社会の実現と持続可能な未来の創造に貢献してまいります。
当社は、サステナビリティへの取り組みにおいて、大規模なトップダウン型の企画推進とは異なり、社員一人ひとりが当事者意識を持ち、現実的に実行可能なことから着実に社会へ貢献することを目指しています。形式よりも実質を重んじ、実効性のある活動を通じて、持続可能な社会の実現に寄与していく所存です。
この取り組みを全社的に推進するため、社長のリーダーシップのもと、専門部署として「ソリューションマネージャー(以下、SM)」を選任し、ESG経営(環境・社会・ガバナンス)に関する全社的な方針策定と実行を統括します。企業の成長と社員の増加を見据え、入社時の導入研修をはじめ、定期的な研修を通じて全社員のESGに対する理解を深めます。これにより、社員一人ひとりが日々の業務の中でサステナビリティを意識し、実践できる企業文化を醸成してまいります。
また、当社のサステナビリティへの取り組みは、社内にとどまりません。サプライチェーン全体でその価値観を共有し、共に実践していくことが不可欠であると考えています。そのため、協力会社の皆様へは、当社が作成するESG教育に関する資料を提供し、各社での研修実施をお願いしてまいります。その際には、研修の実施日時や内容を記録として共有いただき、理解促進の状況を把握します。さらに、可能であれば当社SMが直接協力会社へ出向き、研修の実施や助言を行うことで、より深い浸透と連携強化を図ります。
当社の事業展開は国内に留まらず、海外拠点においても同様のサステナビリティ推進体制を構築します。特に中国の関連企業をはじめとする海外のパートナーに対しても、国内と同様の教育体系を展開し、理解促進に努めます。地理的な制約がある場合でも、WEB会議システムなどを有効に活用し、コミュニケーションを密にしながら、グローバル基準でのESG経営を推進していきます。ESGの各要素の中でも、当社は特に「S(社会)」と「G(ガバナンス)」における人権尊重の徹底を重視しています。国籍、人種、性別、年齢、障がいの有無など、あらゆる背景を持つ個人が尊重され、差別なく能力を発揮できる職場環境づくりはもちろんのこと、事業活動全体を通じて、社会における弱い立場の人々への配慮を忘れません。私たちは、表面的な取り組みや形式的な規程遵守に終始することなく、社員一人ひとりがこれらの理念を真に理解し、共感することを目指した「中身の濃い」ガバナンスを追求します。
そして、サステナビリティ活動の推進においては、ISO認証のような特定の形式にこだわるのではなく、実際に行っている活動とその成果を、実質的かつ効果的に記録し、社内外に透明性をもって報告できる仕組みづくりを重視します。責任者を明確にし、年次での活動報告を行うなど、基本的な枠組みは設けますが、「管理のための管理」に陥ることを避け、全社員が協力し合える、無駄のないシンプルなプロセスを構築します。どのような形で日々の実行動を価値ある記録として残し、次の改善に繋げていくか、継続的に検討し、進化させてまいります。
当社は、社員、協力会社、そして関わるすべての人々と共に、実質的なサステナビリティ活動を一歩一歩着実に進め、より良い未来社会の実現に貢献してまいります。
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